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【読書感想】親子で読んで考える『思考の整理学』

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こんにちは、かのです。
『思考の整理学』という本を読みました。

なんと、わたしが生まれる前(30年前)の本です。
でも中身は古くない素晴らしい本でした。

この30年、パソコンが出てきたり携帯がでてきたり、教育も詰め込み教育からゆとりそして悟りへと変わりました。
なのに、30年前になんでココまで書けたんだ!?って思います。

人間にはグライダー能力と飛行機能力とがある。

そんな話から、この本は始まります。

 

グライダーと飛行機

グライダーと飛行機は遠くからみると、似ている。空を飛ぶのは同じで、グライダーが音もなく優雅に滑空するさまは、飛行機よりも美しいくらいだ。ただ、悲しいかな。自力で飛ぶことができない。

著者は、グライダー人間と飛行機人間がいるといいます。

  • 周りに合わせ、みなと同じ方向へ身を任せて飛ぶ、グライダー人間。
  • 自ら操縦桿を握り、自ら考え判断し、右に左に自由に飛ぶ飛行機人間。

実は、わたしも元々はできの悪いグライダー人間。
なかなか自分で操縦桿を握ろうとはしなかった人間です。

 

グライダー人間のわたし

自分で言うのもなんだが、先生の印象は非常によかったと思います。
高校生の時には、生徒指導の先生が全校集会でしゃべるネタにしてくれるくらいアホだけど扱いやすいいい子でした。

そんなかのさんに騙される先生も多かったですよ。
よく言われた言葉が

「かのさんは一見賢そうだよね。」

そう、一見品行方正に見えるんですよね。一応大人たちの気に入る子供になろうとしていた、まあ面白みはなかっけれど…。

学校はグライダー人間をつくる?

学校はグライダー人間の訓練所である。

著者はこのように書いています。
これが書かれたのは、詰め込み教育の時代…。
でもわたし自身、ゆとり初期に教育をうけ、ゆとりや悟りの若者をたくさん見てきたけれど、グライダー人間は増え続けていると思うんです。

これだけ、『言うたもん勝ち』の時代に、声をあげれない子供が増えてきています。

学校が原因だと言うけど、違うと思う。学校だけじゃない。
子供の近くにいる時間が圧倒的に減ってきました。

昔は子供より仕事をしている父親なんてよくいた。父親は、外で8時間働きます。
それでも母親は子供の近くで、子供を見てきました。
ほら、ちびまる子ちゃんがそうでしょ。父親は子供のことをよくわかってないけど母親はまる子のことをよくわかっています。
それに、おじいちゃんやおばあちゃんもいた。

でも今は、共働き。それが悪いというわけじゃないです。仕方がありません。
大人はみんな「忙しい」。

「忙」の字は、心(りっしんべん)を亡くしていると書く。

その中で、子どもがいちばん空気を読んで過ごしている気がします。
そう、親が望むように行動するのがいちばんいいんです。

そうなれば、お母さん、お父さんは楽だろうと思う。
そして、お母さん、お父さんは言うだろう。

「うちの子はいい子なんです」

子どもにとって嬉しい言葉です。わたしもいい子だった。そういい子でした。
大人が喜ぶいい子、それがグライダー人間だと思います。

 

今、グライダー人間の基礎を作っているのは家庭

周囲の大人の忙しさがグライダー人間をつくっているように思うんですよね。

わたしはたぶん『考えろ』という教育を学校で受けた最初の世代です。

いいグライダーでいることを親が望むのに『自分で考えれること』が正しいと教えられました。
正直、矛盾しすぎて意味がわからないのだ。

高3の受験目前に迫って、親子ともに余裕がなかった時期です。

母「自分で考えたんだから、頑張りなさい」

自分「違う、わたしはあんたがA大学に行ってほしかったから選んだんや」

母「わたしはそんなこと言ったことない。」

自分「は?言ってたよ。ずっとずっとずっと。わたしはA大学に言ってほしいことくらいわかってたよ!」

そんな口論をしました。精神的にイチバン辛い時の会話だ。
そう、受験後期は特に何のために大学に行こうとしてるかわからなかったんです。

難しいけれど、グライダー人間のわたしがいちばん混乱していたのが18歳から20代前半だった気がします。

この時期になると、「自分の進路は自分で考えてやりたいことを選べ」と教えられる。
素直なわたしは自分で考えないといけないと思うんだけど…。

頭に浮かぶのは親の望みばかり…。

ちなみに親の望みなんて親が「A大学に行ってほしい」って言わなくてもわかる。
高1のときからA大学のオープンキャンパスに行き、A大学の話をずっとしてきたんだから。
A大学に受かるために塾に行っていた。

そしていうんだ「どこの大学にいきたいの?」
そんなのA大学以外に答えがあるはずがない。「A大学●学部」と答えれば満足そうな顔があるのだから。

結果、『自分で考えろ』という声を『自分で考えてない進路』との間に挟まれた受験後期は迷いだらけだった。
外では「考えろ」といくら教えられても、我が家では「空気を読んでいた」方が良い。
それに、「考えろ」って言われても考え方がわからない。

うちは、典型的なグライダー人間をつくるお家だった。

ただ、1つ訂正するといい大人になったわたしが思うのは…
グライダー家族の壁を突破できなかったのは、突破しようとしなかった自分がいちばん悪いと思っている。
親のせいにしてみても仕方ないのは、よくわかっている。結局は自分だ。

まあ、学校でいくら言葉をつかって「考えろ」と教えても、考えるメリットも考える必要性のない子供が増えたんだと思う。
親だって、先生だってグライダー人間だ。

そりゃあ、子供も優秀な飛行機になるよりグライダーになったほうが大人たちの評価は高い。

 

そんな親子に読んでほしい

高3の受験の頃、よく試験問題や問題集で見た著者名でした。だからよく覚えていたんですね。
残念ながら当時どういう内容の文章を読んだか覚えていない。もしかするとこの本の引用文や似たような文章もあったかもしれない。グライダーだったあの頃のわたしを、迷わせた文章だったのかもしれない。

「考えなさい」と教えてくれるとてもいい本です。

親も読んで、子供にも勧めみたらステキじゃないでしょうか。
わたしが親なら子供に「考えろ」って言うのは簡単だけど、本質を教えるのはちょっと難しいと思います。
だからこの本なら親子をつなぐ良い教科書になる気がするんです。

 

文章を書いてる人にもオススメ!

お手本のような美しい日本語

わたしが高3の頃、試験問題に選ばれまくっていた文章です。

再度よんでみると、ほんとうに美しいです。

特に『ものの例え』が絶妙で面白いです。
古くから使われている言葉も使われていますが、素晴らしい読みやすい本だと思います。
こんなキレイな日本語があったんだと思い出させてくれます。

また、大変古い本ですが…。著者の予見力が素晴らしいです。
コンピューターが出始めた時代だったはずなのに、いまよく言われる「コンピューターに仕事を奪われるぞ」という話まで書けてしまっています。今読んでも、古いと感じた部分はほとんどありませんでした。

かの
こんな文章書けたらいいなあ

文章を書いている自分にとっても、憧れるようなきれいな日本語に溢れていました。

ブログを書くなら必要な飛行機力

ブログを書くのは基本的に一人です。

だからこそ、誰かについていくグライダーでは誰かの二番煎じ三番煎じ、うっかりすれば数十番煎じになるかもしれません。

飛行機として自分で飛ばないと、やっていけない。
グライダー能力も活かしつつ、自分の手で飛行機を操縦しなければ…

だって、ブログの操縦桿を握ってるのはわたしだけですから!

本に書いてある内容もブロガーに必要不可欠な内容だと思います。
ぜひ手にとってよんでみてください!

 

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